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APIの使用制限を意識した、効率的なサイト設計のすすめ

WEB

Webサービスを開発・運営する上で、外部APIの活用は今や当たり前となっています。
天気予報、SNS連携、商品情報の取得など、APIを使えばリアルタイムかつ豊富な情報を手軽に取得できます。
しかし、APIには必ずと言っていいほど使用制限(レートリミット)が存在します。

この記事では、アクセス数の増加を見越して、API使用回数を最小限に抑えるサイト設計の考え方を紹介します。


なぜAPIの使用回数を減らすべきなのか?

多くのAPIには、以下のような制限があります

  • 1時間あたりのリクエスト数制限
  • 1日あたりの総リクエスト数制限
  • 有料プランでしか制限が緩和されない
  • 過負荷による一時的なアクセス拒否(503エラー)

たとえば、1リクエストで1件しかデータが取得できない設計だと、アクセス数が増えるにつれてすぐに上限に達してしまいます。


API使用数を最小限に抑える設計ポイント

1. キャッシュの活用

取得したAPIデータをサーバーまたはクライアント側に一時的に保存することで、同じデータの再取得を防げます。

  • データに変化が少ない場合(例:人名情報、書籍情報など)はキャッシュが非常に有効。
  • サーバー側では、Redisやファイルベースのキャッシュも検討。

2. バッチ処理での定期取得

リアルタイム性が求められない情報であれば、cronなどで夜間に一括取得してDBに保存し、サイト表示時はDBから読み込む方式にする。

3. フロントエンドから直接呼ばない

ユーザーごとのリクエストでAPIを呼び出すと、アクセス増加に比例してAPI消費も増加します。
APIの呼び出しはサーバー側の処理に限定し、統制を取りましょう。

4. 必要最小限の情報のみ取得

APIのレスポンスには、不要な情報も含まれることが多いです。
可能であれば、取得パラメータで取得情報を絞り込み、リクエスト自体を軽量化しましょう。

5. ユーザーの行動に応じた遅延取得(Lazy Load)

すべてのデータを初期表示で取得せず、必要なタイミングでのみAPIにアクセスすることで、無駄な呼び出しを防げます。


アクセス数増加を見越した「API節約設計」は必須

初期段階では気づきにくいAPIの消費量も、ユーザーが増えると一気に問題化します。
「アクセスが増えて嬉しい」どころか、「API制限でサービスが使えない」という本末転倒な状況に陥りかねません。

将来を見据え、API使用数を最小限に抑える設計を初期段階から心がけましょう。

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